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2001年07月23日

美容院

美容院が好き。

子どもの頃は一時、行くのが嫌だった。
私は髪を伸ばしている途中なのに、親が夏は暑いから切れと口うるさく言う。
美容院に行くと切られてしまうのは間違いなかったから。
(まだ髪型を決める実権が親にあった頃のこと)

飽きっぽい私は、同じ髪型でしばらく通すことが苦手だ。
その時もそうだったが、それだけ頑固にロングヘアを切望していたのに、ある時ふっと思いついてばっさり切り落とした。
私がそんなふうに髪を切るのはいつも突然なので、周囲を驚かせる。
たとえば他のクラスからわざわざ聞きつけて友達が見に来るくらいのちょっとした事件になる。
「失恋したの?」なんていつも聞かれるけど、それって当たらない予想だ。
正直言ってそんなこともまるでなかったわけじゃないけど(?)、その場合でも、平安時代の姫君が悲しみのあまり尼になるとかそんなものではなく、どっちかというと武士が切腹前に髻を切るのに近い。
うっとうしいしがらみをすっぱり断ち切るという結構強引で潔い行為なのだ。

2x年生きてきて、大抵基本はロングだけど、合間合間にショートやパーマやカラーリングなどの変化球が入る。
中学、高校の頃は、毎年髪型が違っていて、学生証の写真はどれも違うし、卒業アルバムの私は「ウォーリーを探せ」に近い。
よく見たらこれ自分じゃん、なんてことが多々ある。

今の私にとって、美容院はエステサロンに近い。
髪を洗ってもらうことからはじまって、首の後ろにホットタオルあててもらったりとか、頭や肩をマッサージしてもらったりとか、至れり尽せり。
一時はアシスタントの人も男性ばかりだったので密かに「ホストクラブ」と思っていたが、今は女の子が多いので、エステ、ということになる。
なんで男性が多いとホストクラブなのかというと、やっぱり男の人にちやほやしてもらえるのはいいもんでしょう。(ああー。問題発言)

美容院には、一応ちゃんと服を選んで、髪もきれいにして出かける。
私のセンスとか、身だしなみとか、そういうの全部見られてる気がするからだ。
あんまり変なカッコして行くと、それなりにされちゃいそうで。

今の美容師さんにはもうかれこれ4年くらい切ってもらっている。
カットが上手で、ある程度私の好みを知っているので、おまかせしちゃう。
前はよく雑誌の切りぬきを持って行ったりしていたけど、今はそんなことしない。
切るって目的よりも、行きたくなったから行くっていう気持ちの方が強くなってしまったから。
ある意味私のストレス解消法であり、いい気分転換。
3ヶ月に1度くらいのささやかな贅沢だ。